八幡浜から宇和島方面へは、公共交通なら鉄道を使うのが普通であると思うが、
今回は朝7時33分発・下泊行きのバスで三瓶(みかめ)に立ち寄る。
三瓶は西予市に編入されている港町である。
バスは八幡浜の狭い市街地を抜けると山を登り始め、各停留所で高校生を拾う。
高校生以外の乗客は自分くらいであった。
トンネルで峠を越えると、やがて車窓に三瓶港が見える。
バスは三瓶の集落内にある小さな営業所で大半の客を降ろす。8時2分着。
高校生がみな同じ方向へと去っていき、静かになる。三瓶高校の生徒のようだ。
ここで次のバスまでの30分ほど、荷物を抱えたままだが散歩することにした。
まずはお決まりの水路。
三瓶は水路はそんなに多くないようだが、
ゆったりとして柵もないこのような流れは、明るくて好きだ。
落ちる子どもや車もあるかもしれないが。
お次は商店街。
来るまでまったく知らなかったのだが、小さな港町である三瓶にも、なんとアーケード街がある。
その名も「三瓶銀天街」。
古色蒼然とした、貴重な全蓋アーケード商店街だ。
店舗の看板はそんなに古いものはないが、柱の「お買物は銀天街」の部分がいい。
時間が時間だけに開いている店はまだない。
いったい普段はどの程度営業しているのだろうか・・・。
できればまた日中に来てみたい(たぶん一生、行かないが)。
そうこうしているうちに、バスの時間が迫ってきたので、営業所へ引き返す。
このバスは三瓶始発で卯之町を通過し、そのまま県立歴史博物館へと直通する。
田舎のバスではたまにこのような運用がある。
これに終点まで乗って行きたいと思う。
三瓶は鉄道の街とはまったく違う、非常に魅力的な風景のある場所だった。
もっと余裕があれば、このような街もめぐることのできる行程にしたかったところだ。
4日目-4 八幡浜< >5日目-2・卯之町
ラベル:愛媛県