夜行バスで出発する日の夜。
家を出る予定の15分ほど前から、外で大きな音がしていた。
はて、どこかで花火でもやっているのかと思ったら、
どうも雷のようだ。
幸いまだ雨は降り出していないが、降ったらきっと土砂降りになる。
「東京アメッシュ」で確認すると、強い雨雲が近づいているようだ。
折り畳み傘しか持たないつもりなので、急いで家を出ることにする。
パパッと忘れ物チェックをし、徒歩10分の最寄り駅へ早歩きで行く。
なんとか、大粒の雨がポツポツ降り出した辺りで、駅に到着できた。
ホームで電車を待つと、すぐにすごい雨になってきた。早く出てよかった。
でもここで電車が止まったりしたらどうしよう。
高速バスを逃したら、初日の行程は台無しである。
翌朝新幹線で行けばホテルの予定は狂わないけれども。
都心部は雨はほとんど降っていないようで、
無事に池袋(副都心線ではなくJR)経由で渋谷へ到着。
高速バスはマークシティの5階から出るらしい。
そんなところにバス停あったっけ・・・?
(マークシティは道元坂の傾斜に埋まるような位置なので、
5階といっても裏側から見たら確かに地上みたいなのだが。)
まだ人がいっぱいのマークシティの飲食店横を抜けて、
ビル内のホテルのフロントがあるらしい5階へと上る。
すると、2つのタワーの間を渡るような不思議な空間のバスロータリーに出た。
屋根のない開けたところに2つのバス停がぽつんとあり、
やや離れた建物の片隅に、バス待合所があった。
その小さな待合室には、5人ほどが待っているだけだった。
5階をうろついている警備員のほうが多いくらいだ。サミット前だからだろう。

待合室では、空調とジュースの自販機の音しかしない。
ここが20時台の渋谷であるという事を忘れてしまうほど静かだ。
空港からのバスが着いて警備員がとこかへ行ったので、外へ出て写真を撮った。
バス停から下を見ると、いつもの歓楽街だった。
この静かな夜の屋外空間は本当に不思議だ。

多少バス待ちの客が増え、やがて、徳島行きのバスがやってきた。
しかし待っていた中でこれに乗ったのは3-4人だった。
ここが始発ではないにせよ、少ない。
乗り込んでみると、バス全体では6-7割の乗車率だろうか。
徳島バスの3列シート車両で、自分は一番後ろ(最後部の5並びの前)だった。
後ろに人がいないので気兼ねなく過ごせる、よい席だ。
お茶等を汲める設備はないが、サービスで350mlのお茶が置いてあった。
トイレはついている。
渋谷から徳島までの所要時間は8時間半くらいのようだ。
夜行高速バスの東京〜名古屋間でも途中で時間調整して6時間くらいかかるから、
渋谷から徳島まで8時間半は早く感じる。走り続ければこんなものなのか。
ただし始発は品川で、品川から渋谷に1時間近くをかける。
発車してからは、暇つぶしのために用意した携帯ラジオを聴いた。
といっても、NHKのテレビ音声を聴いていたのだけど。
かわいい声の女性が、中国を歩いているような番組だった。
声だけ聴く分には癒される番組だ。
後で調べてみると、卓球の四元奈生美さんの「てくてく北京」という番組のようだ。
さらに調べると、その前に四元さんはBSで四国を歩く番組に出ていたようだ。
四国を歩いた人に送られるように四国へ旅立っていたわけである。
たまたま開いていたカーテンの隙間(夜行バスは基本的にカーテンを全て閉める)から覗くと、
都内の道路の流れはそこそこ順調なようだ。
深くは眠れなかったが、バス内にしては快適に夜明けまで過ごすことができた。
準備-4< >1日目-1・徳島















